5年ほど前に断食をした経験が、僕にはある。3日間の断食とタイトルに書いたが、全行程は9日間だ。
9日間の内訳は
準備食(3日間)→断食(3日間)→回復食(3日間)
となっている。
この9日間で、体重は80kg→70kgまで減量できた。断食から5年たった現在の体重は73kg。
どこか寺に行ってとか、ちゃんとした施設でやったわけではない。自己流だ。
もちろん自分なりにネットで調べて、注意した点などはある。
今回は断食の実体験と共に、断食について紹介していこうと思う。
断食は正しく安全に行う必要があるので、ちゃんとした施設でやるのがオススメです!
断食をしようと思ったキッカケ
答えは簡単、デブになったからだ。
なぜなら当時、僕は転職したばかりで外を動き回る仕事から、デスクワークへと業務内容が大きく変わったから。
そして隣の席に、「あ~お菓子食べたい!!」と定期的に叫んでは机の引き出しに詰まっているお菓子を引っ張り出して食べていたパートのおばちゃんがいた。
おばちゃんがお菓子を食べる際「あんたも食べな!」と、僕にもブラックサンダー等の甘いお菓子をくれる。
そのお菓子を快く受け取り、食べる。二人でニッコリ。おいしいね!
そんな生活をしていたある日、靴ヒモを結ぼうと前かがみになったところ、お腹が邪魔で靴に手が届かなかった。
ショックだった。いまだかつて、「お腹が邪魔で◯◯が出来ない」という事態に襲われたことなど無い。
今まで僕は、少し食べ過ぎたな~体重増えちゃったな~と思ったら、大体1~2kg増えていた。その時は、食事制限をちょっぴり気をつければすぐに元の体重に戻る程度。
だが、今回はレベルが違う。気付いた時には10kg増量していたのだ。気付け。
今までの減量法では、いつまでたってもデブのままだと感じた僕は、即効性のありそうな断食に目をつけた。というわけだ。
そもそも断食はどうやってやるの?
断食(ファスティング)は何日やるのが一般的なのか?
- お手軽に出来るプチ断食(1日間)
- スタンダードな断食(3日間)
- 本格的な断食(5日間)
この3つが、断食として定番な日数だ。
また、断食を行う前後にも食べるものに気をつけなければならない。
つまり
断食を行う前に体を慣らせる為、徐々に食事量を減らす準備食
断食を終えた体に負担をかけずに、徐々に食事量を増やす回復食
この準備食と回復食を、断食を行う日数と同じだけ行うのが一般的だ。
今回、3日間の断食を行おうとしているので、準備食、回復食ともにそれぞれ3日間必要となる。
また、断食中は基本的に摂取できるのは水のみ。だが、人によっては野菜ジュースはOKとか水だけだとキツイかな~と思う人は、個人ルールを追加するのも有り。
断食中に適度な運動をするのも効果的だ。
これらを踏まえて全行程9日間、3日間の断食を敢行!!
また、どうしても限界だ!死ぬ!という時の為に、黒糖を用意しておいた。念の為ね、念の為。
準備食(3日間)開始
ゴールデンウィークを利用して断食の準備期間が開始した。
と、言っても準備食1日目は普段の食事を少なめに食べるぐらい。ただ、この準備食期間にしっかり食事量を減らさないと、断食期間が本来より何倍も辛くなってしまうので注意が必要だ。
そんなことはわかっていたが、実際にした食事量はというと…
- 1日目…いつもより少なめ
- 2日目…いつもより半分
- 3日目…朝と昼は半分、夜は味噌汁だけ
というなんとも中途半端な状況。ちなみに食べているご飯は健康に良いものではなく、いつも食べているものを少なめて食べているだけである。
これは今みると、「こいつ断食中は地獄みるな?」と思えるが、当時の僕は「完璧な感じで断食期間に入ったぜ!」と楽観的に捉えていた。
案の定、断食では地獄を見る。
断食(3日間)開始
ついに断食がはじまった。
はじまったと言っても、準備食を3日間続けての断食なので正直1日目から精神的にキツイ。
日中はゲームや読書など、家で出来る娯楽を楽しむことでなんとか空腹を紛らわせられた。
軽い運動を試みたが、体中の力が足りない感覚がすごくてすぐに止めた。止めたっていうか、できない。この状態で運動できるやつすげーな。
断食中につらかった事
夜の就寝時が断食の中で一番キツかった。なにがツライって
お腹が空いて、ひもじくて寝れない
この時になって、はじめて「断食って超ハードじゃん…」と弱腰になった。正直この時点でもう断食やめようとすら思った。いやマジで。
だが、家族や同僚に「おれは断食する!!」と高らかに宣言しておいたので、挫折したらすぐにバレる。笑われる。いやだ。なのでなんとか踏ん張った。
断食1日目は「これがあと2日もあるの…??」って絶望しつつもなんとか耐えたけど、2日目からは夜中の4時頃に起きたら黒糖ひとかけら舐めてやり過ごした。
だって夜中に起きた時に、なぜか手がプルプル震えて「なぁに?これ??」って恐怖したから。
後になって調べたら、これは好転反応と言って、体質改善の為に起こっていることで悪いことではなかったらしい。今回の場合、エネルギー源である糖が不足にしたことで好転反応が起きて、代わりに脂肪から生成されるケトン体が代打でエネルギー源になっていたと考えられる。
断食を行う上で、ケトン体をうまいこと生成させることは断食を行う上で重要な点であり、ケトン体が生成されるようになるとリラックス効果や免疫力向上、老化防止の効果まであると言われている。
でもそんなこと知らなかったので黒糖舐めちゃった。不足してた糖分補充したので好転反応を邪魔していたわけだ。でもつらかったから知ってても黒糖舐めてたよ。
断食を3日間経験して、寝れない以外に辛かったことは
- 空腹をごまかすために水を飲む→閉じてた管と胃が開く痛みで身悶えする
- 水飲み終わってしばらく経つ→管と胃がピタッと閉じる痛みで身悶えする
- 食べ物の匂いがとてもツライ
このぐらいかな。とにかく水を飲む時に痛みを伴うので、飲むのに気合が必要。
食べ物の匂いについては、人が食べているところには極力近づかないようにしていた。冗談でも「この弁当おいし~~☆」みたいなこと言われたら殴りそうだから。いやホントに!
断食中の減量具合は?
断食中は全体で7kg落ちました。自分でもびっくり!
7kg減量の内訳は
- 断食1日目…1kg減
- 断食2日目…2kg減
- 断食3日目…4kg減
こんな感じ。面白いようにガンガン減るから、3日目は体重計に乗るのが楽しみになっていた。
ただ今回は、運動をしなかったので筋肉も一緒に落ちていたかも。やはり運動もして筋肉を落とさず減量するのが理想かな~。でも断食中は力ぬけてやる気も出ないから、また断食やることになっても運動はしないと思う。
回復食(3日間)開始
地獄の断食3日間を終えて、やっと回復食の期間に突入した。
嬉しかった。だけどこの時期もツライ。
だって、食べられるものって重湯よ?おかゆよりも味気ない重湯。食べたことある?胃への優しさに特化してるだけで舌を喜ばせる食べ物じゃないよね。
でも、断食経験者の体験談では「断食終わりの重湯は最高においしい!」と聞いていたので多少の期待はしていた。
んで、食べた。重湯を。
断食3日間して食べた重湯の感想としてはふつうにおいしくない。もうそれだけ。
ただ、重湯を食べたときに実感したが、「重湯以外のものはとても食べられないな」とも思った。
胃が3日間まともに稼働していなかったので、食が全然すすまないのだ。お椀の半分以下しか入っていない重湯を完食するのに20分ぐらいかかった。
回復食3日間の食事内容は
- 回復食1日目…朝昼は重湯、夜は重湯+味噌汁
- 回復食2日目…朝は重湯、昼夜はおかゆ+味噌汁
- 回復食3日目…朝昼はおかゆ+味噌汁、夜は普通のご飯をちょっぴり
なぜ味噌汁をめちゃくちゃ飲んでいるかというと、はじめて味噌汁を飲んだ時にうますぎて感動したからだ。重湯は感動しなかったが、味噌汁に含まれる塩分が体に沁みて飲むたびに声が洩れた。
断食を通じて、味噌汁への愛は確実に深まったと言える。
まとめ
回復食を終えて、体重計に乗ったときには断食3日目から更に3kg減量できていた。
合計で10kg減量できたわけだ。すげえ!断食やってよかった!
断食をすると、減量以外にも様々な体の変化があると言われている。だが自分の場合、自覚できるだけで「10kg減量できた」と「食事量が大幅に減った」の2つぐらいしか変化がなかった。
天然パーマが無くなるとか、肌質が良くなるとか期待してたんだけどなぁ~。
人によっては便通が良くなるとかもあるみたいね。元々僕は便通良いので関係なし。
でも目的である減量も出来たし、食べられる量もずいぶん減ったので少量でも胃が満足してくれるから、今後太りにくくもなった。なので結果としては大成功だ。
ここまで読んでくれた人も、興味があったらぜひ断食してみてほしい。その場合は、ちゃんとした施設で行うことをオススメする。
個人でやるならプチ断食が安心かな。
あと、断食中は「ご飯を食べる」という行動が無くなるので、その分時間に余裕が出来る。「毎日時間が足りない!」って人は、定期的に断食するのも良いかもしれない。
ただ僕は、今回断食をしてみて思ったことがある。
それは「二度と断食やりたくない」という思いだ。このツラさを知ったら正直二度と太りたくないとまで感じた。
みんなも一度はこの地獄を味わって欲しい。