小話

取引先へ打ち合わせに行った話

取引先へ打ち合わせに行った

※今回の話は、身近に起こったささいなお話です。

事の起こりは、取引先の会社の課長さんから「ちょっと相談したいことあるからこっち来てよ」という旨のメールが来たことから始まった。

忠誠心を試されているのか?

取引先の会社の課長さん(以下、課長さん)によれば、社内でリモート会議を重ねているが、会議内容の共有とそれに関する相談もしたい…とのことだった。

『そのリモート会議に混ぜてくれても良いんやで』という気持ちが強かったが、もしかしたら課長さんへの忠誠心を試されている可能性もある。

ここはグッとこらえ「課長様のもとへ馳せ参じさせて頂きます」とメールにキスマークも添えて送付し、今現在出発当日(漢字多くね?)となったわけだ。

取引先の会社へは、同僚Y氏と共に社用車で向かうこととなった。

荒々しいドライブで取引先へ

到着までは1時間半ほどかかり、中々距離がある。

運転はY氏がしてくれているので大変助かるのだが、彼は運転が少々荒い。

出発してから1時間経っていないが、すでに4度ほど「わ~~~~っ!!」と僕が叫んでいるぐらいには運転が荒いのだ。Y氏よ、うるさくしてすまない。

思い返せば彼とは5年以上の付き合いだが、昔から運転は荒いままだ。

Y氏の思い出:ある夜の駐車場での出来事

あれはY氏と知り合ってから、1年ほど経った頃だろうか。

僕らは週に1度、連れ立って行くラーメン屋があった。(全然関係ないが、このラーメン屋は徐々に味が変わってその後に行かなくなってしまった)

その日もY氏の運転で、近くの空いているコインパーキングを見つけて、車でパーキングのゲートを通過した。

改めてパーキング内を確認すると、壁際の一番奥しか空きスペースが無い。

Y氏は「ちっ、停めにくいところしか空いてないなぁ」などとボヤきながらも、駐車するべく車を切り返して空きスペースにバックする。

やはり駐車場所の難易度が高めなのか、一度では駐車しきれなかった彼は再び車を切り返すのだが、その時にこう言った。

「あ~~、ぶつけそう」と。

彼は良くこの類の発言をしているので、僕は生返事をしてテキトーに対応していた。が。

Y氏の発言が終わるか終わらないかの内に「ゴッ!ガリガリ」という嫌な音と衝撃が身体に(ていうか車体に)響いた。

どうやら壁に車をぶつけてしまったようだ。普通こういう時にぶつける?

呆然とY氏に目を向けると、彼は上目遣いでこう言った。

「誰にも言わないでね」…と。

そんな話を思い出しつつ急ブレーキされる

なんでそんな回想をしてしまったんだっけか。

…そう、彼には運転が荒いという点と、憎めないところがある。という話をしたかったんだった。

この話を思い出した今も、赤信号にギリギリまで気付かずに急ブレーキを踏んで停まったこと(久々にタイヤのキキーッという音を聞いた)で5度目の悲鳴を上げたわけだが、急ブレーキと同時に左手で僕の体が前に出すぎるのを守ってくれてるわけだし。

やはり憎めないY氏である。にしても運転が荒い。

取引先に到着

そんなこんなで、なんとか目的地へ到着。

すでに疲労があるが、本番はこれからである。

取引先会社の敷地内に車を停め、課長さんが出迎えてくれた。

Y氏、姿をくらます

課長さんが先導して、会議室へと向かう。

エレベーターに乗り…と思ったところで異変に気づく。Y氏いなくね?

え?どこ行った?

急に消えたY氏に動揺してキョロキョロする僕。エレベーター内でハテナ顔の課長さん。

よくよく見ると、Y氏はなぜかエレベーターの手前にある階段を登っているではないか。

なぜ??

ダイエット目的でエレベーターは使わない主義なんだっけ?と逡巡したが、そんな話聞いたことがない。

僕は「ちょっ…ちょっとYさん!!こっち!」と言うと、Y氏は驚いた様子(なに驚いてんだ)で、階段を降りて自分たちと合流。

エレベーターに乗り、会議室に無事通された。

課長さんが「ちょっと資料とってきますね」と席をはずして二人きりになったので、なぜ階段を登っていたのか気になった僕は理由を聞いてみた。

曰く、課長さんを追って階段を登ったつもりだったが、気づいたらみんな階段なんて登っていなかった。と。

ポルナレフみてーなこと言ってんじゃねーぞ。よその会社で勘弁してよ。

…でも、そういえばエレベーターに向かう途中にすれ違った社員さんがいたな…。その社員さんは階段を登っていたような。

まさか彼は、課長さんと同じ服装をしている人を捕捉して追いかけた結果、階段を登り始めたのだろうか?

僕の考えをY氏に伝えると、しばらく黙った後、彼は言った。

「誰にも言わないでね」…と。もちろん上目遣いで。

ABOUT ME
キユモト
スーパーインドア雑記ブログを運営中。 ゲームやマンガ、家を快適に過ごすモノを中心に記事を作成しています。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA